■はじめに
千鳥四方蟻継とは以下の図のように、柱を継ぐ方法です。灰色が上、緑が下になっています。

上下は斜め上下方向へスライドさせて分割・組付けします。

上図は未完成ですが、分割のイメージはこんな感じです。点線がスライド方向です。
これを実現する為に、柱の木口を加工します。その加工は複雑になります。
3DCADで、その加工済のモデルを作ります。
■作成方法概要
実際に木材を加工するわけではないので、CADで作りやすい方法をとりました。
柱の左下、左上、右下、右上と4か所をそれぞれ作成し、それを合体させる方法です。
直方体を側面の蟻溝の面でスライド方法へ削り、整形してそれぞれのブロックを作り、合体させます。
完成図は以下になります。

■実際の操作
今回、CADの詳細な操作方法は割愛します。とりあえず、どんな作業になるのかを説明します。
1:左下ブロックの作成

直方体のオレンジの面でカットします。カット直後は下図。

カットする方向は点線です。これは、蟻溝の角をつないだ直線になります。
スライドさせて組み付ける時に、出っ張り同士が干渉しないようにしました。もっと良い案があるかも。
できたブロックから、左下ブロックになる部分を切り出します。

上図、オレンジの平面でカットしました。オレンジ色のブロックが左下ブロックになります。
この平面は、対角線で半割用、上ブロックの下面、下ブロックの上面、のカット用平面(の一部)です。
ブロック分割は、指定した平面を拡大してカットしてくれます。便利な時もあるけれど、特定なエリアだけカットしたい時などは・・・
仕様だからしょうがないです。何か便利機能があるかもですが、見つけてません。

ピンクの部分は不要です。黄色は左上のブロックの穴埋め用です。
左下ブロックとしては以下になります。

2:左上ブロックの作成

直方体を上図のオレンジの面で削ります。直後はこんなソリッドが残ります。

必要な部分は下図のようになっています。(不要部分はカットしてあります。)

左下ブロックの黄色いブロックで穴を埋めます。

左の上下のブロックが出来ました。

3:右下ブロックの作成

上図のオレンジの面で立方体を削ります。
下は穴埋め済みの完成図です。

4:右上ブロックの作成

上図のオレンジの面で立方体を削ります。
右下ブロックの穴埋めパーツはこのブロックの整形時にできます。

黄色が右上ブロックで、緑が右下ブロックの穴埋め部分です。右上ブロック完成は下図。

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ちょっと端折りましたが、全体の流れはこんな感じです。
次回からそれぞれのブロックの詳細な操作をアップしたいと思います。
・・・
面倒だから、説明の足りない動画にするかも・・・
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